「グリーン高野豆腐」実現のために太陽光発電でCO2排出削減に挑む【旭松食品株式会社様|食品製造業|導入事例】
旭松食品株式会社 天竜工場 様
■事業内容/食品製造業
■導入年月/2023年5月 ■導入場所/長野県飯田市駄科1008
旭松食品株式会社 高森工場 様
■事業内容/食品製造業
■導入年月/2024年1月 ■導入場所/長野県下伊那郡高森町下市田3113-1
1950年創業の旭松食品株式会社様は、世界一の高野豆腐メーカーを目指し、国際的な食品安全マネジメントシステムである「FSSC22000」の認証を高野豆腐業界で初めて取得されました。
お客様に安心して食べていただけるよう「原材料の管理」から「梱包」までを自社開発した設備を使用するなど、徹底した品質管理には譲ることのできない強いこだわりを感じます。
40年ぶりの新製法によって誕生した「新あさひ豆腐」は、学校給食物資開発流通研究協会の令和7年度新規推奨品に選定されるなど、豊富な栄養素と地産地消といった面から学校給食の場でも注目をされています。
ホームページには高野豆腐を使用したレシピが100件以上掲載されており、減塩・糖質オフのものからデザートまで幅広いレシピが掲載されているため、自分にあった調理方法が見つかります。
今回は、研究開発統括部 技術開発部 主任の代田誠様にお話を伺いました。
導入目的
高野豆腐は「沸騰」「凝固」「冷却」「凍結」など17もの工程を経て完成します。そのため、製造過程で非常に多くのエネルギーを必要とします。
近年の電気代高騰はもちろんですが、エネルギ-を多く使用している企業として、CO2排出削減及びエネルギー削減は喫緊の課題でした。
環境に優しい製品の製造を目指し、これまでも太陽光発電システムの導入は検討を続けていましたが、建屋の耐震と導入コストの要因から、実現するのが難しい状況でした。
パネルの軽量化が進んだことによる屋根への負担軽減や金額面でのコストメリットが決め手となり、今回太陽光発電システムを導入する事を決めました。
また、長野県にある当社は日射条件が非常に良く、太陽エネルギーを十分に活用できる立地であったことから、今後長く電気を生み出す発電所としてCO2排出量削減に大きく寄与できることに魅力を感じました。
サンジュニアを選んだ理由
八十二銀行様からサンジュニアさんをご紹介いただきました。
サンジュニアさんはCMを見たことがあり、地元長野県を中心に多数の太陽熱給湯システムの施工実績がある事を以前より知っていました。
担当の倉林さんの人柄や丁寧な説明、事前調査から太陽光発電システムは安心・安全に長く使用することができることを十分に確信できたことから、サンジュニアさんを選定しました。
➤旭松食品株式会社
研究開発統括部 技術開発部
主任 代田誠様
設置システム概要
施設名 | 天竜工場 | 高森工場 |
---|---|---|
パネル設置箇所 | 屋根上 | 屋根上 |
発電出力(モジュール) | 686.70kW | 488.40kW |
発電出力(パワーコンディショナ) | 600.00kW | 354.95kW |
設置面積 | 約3,321㎡ | 約2,293㎡ |
管理設備 | 発電監視システム | 発電監視システム |
方位(真南を0度として) | 45度 | 0度 |
傾斜 | 2度 | -2度 |
想定発電量・CO2排出削減量
施設名 | 天竜工場 | 高森工場 |
---|---|---|
想定発電量(初年度) | 約759,000kWh (⼀般家庭が年間に使⽤する電⼒約192件分) |
約511,000kWh (⼀般家庭が年間に使⽤する電⼒約129件分) |
想定CO2排出削減量(初年度) | 約328t-CO2/年 (杉の⽊換算約37,200 本) |
約221t-CO2/年 (杉の⽊換算約25,100 本) |
導入してみて
太陽光発電システム導入前に想定していた発電量を毎月上回り続けており、電気代基本料金に大きく影響する最大デマンド値の抑制やCO2排出量削減に十分な効力を発揮してくれています。
太陽の力で発電されたクリーンな電気を製品の製造時に使用することで、CO2削減に配慮した「グリーン高野豆腐」製造の実現に近づくことができたことは大きな導入メリットとなりました。
電気代が削減したことにより、製品の製造過程で発生する製造原価低減にも繋がりました。
当社では日中が最大需要時間となります。発電した電気を余すことなく使用できるように機械の稼働時間をずらしたことで、デマンドレスポンスの改善効果も生まれています。
太陽光発電システムの導入が、エネルギーの有効利用について改めて考えるきっかけとなりました。
今後の展望
太陽光発電システムで発電された電気は全て自社で自家消費すること目指しています。
発電した電気をフル活用できるように一部設備を「電気」へエネルギー転換することを考えています。
今回の太陽光発電システム導入を踏まえ、これからもクリーンエネルギーの利用を積極的に行っていきたいです。
当社担当より
この度は大規模な太陽光発電設備を導入いただき、また弊社を選んでいただき誠にありがとうございました。
工事が安全かつスムーズに進むようにご担当者様含め、社員の皆様にはご協力いただき、とても助かりました。
御社のCO2削減・生産コスト削減等に携わることができて、とても光栄です。
今後も長いお付き合いを大切にしていきたいです。引き続きしかっり点検や発電管理としっかりサポートさせていただきます。
担当 倉林